Cambridge Day 大阪 2019 イベントレポート
2019.12.11
Cambridge Day 大阪の様子
10月13日台風のために延期となっていたCambridge Day大阪を、12月8日にリベンジ開催いたしました。日程変更にも関わらず、たくさんの方々にご参加いただきました!その様子をお伝えします。
基調講演
英語教育を本気で改善するために必要なこと-指導・評価、教材、入試の観点から
【向後 秀明 先生 - 敬愛大学英語教育開発センター長・国際学部国際学科教授】
以下をポイントとしてご講演いただきました。
- 英語は勉強(受験科目)の対象であり続けるのか?
- Can-do形式の学習到達目標を軸とした年間指導計画
- 効果的な授業を展開するためのチェックポイント
- なぜ外部資格・検定試験を使った入試4技能化だったのか?
- 生徒の将来を見据えた英語教育の実現に向けて
今後予想される日本人の生産人口減や海外労働者の流入等でますますグローバル化が進む中、現在の日本の英語教育への危機感を、ラグビー日本代表の言葉「日本人は英語ができるようにならないと仕事ができない時代が来る」を引用され、講演がスタートしました。日本の英語教育は大学入試がゴールではいけない、英語ができることで子供たちの将来の可能性が広がるようにしなければいけない。これを目標に、大学入試・年間カリキュラム・教員研修・授業内容・教科書などにおいて、「前例主義」を変える大胆な努力をしていかなければならないとの思いを熱く語っていただきました。
ワークショップ
質問のタイプから考えるリーディング指導
【星野 由子 先生 - 千葉大学】
「以下の文に賛成か反対で考えてみましょう」の問いかけでワークショップがスタートしました。
- 文章を理解するということは、文章の全ての単語を理解することである
- リーディングをすると語彙力が高まる
- 教室でのリーディング指導の目的は文学作品を理解することである
- 母語で上手に読める人は、第二言語でも上手に読める
その後、実際のリーディング教材の一部を利用してペアワークやグループワークで内容分析やその理由についてお話しされました。様々な読み物(マニュアル、メール、番組表、小説、学術論文など)の中で行間を読んで推論をしなければならない可能性がある文章についても各グループで話し合い、たくさんの意見が飛び交っていました。最後には、Prism Readingの読み物から問題を作る活動を行い、与えられた文章をもとにどのような問題を作れるかを話し合いました。参加の先生方が意見を述べ合う活発なワークショップでした。
ゼロから始めるケンブリッジ教材だけを使用したオールイングリッシュ授業
【中川 千穂 先生 - 工学院大学附属中学・高等学校】
Cambridge Dayでおなじみの中川先生による人気のワークショップがスタート。
2019年Cambridge English School Competitionにて最優秀賞を受賞した取り組みや、Uncoverを用いた授業実践例を交えながら、学習者中心の授業とケンブリッジ英語検定を活用した振り返りについてご紹介いただきました。
授業計画を立てる際に、学習者のニーズや特性を理解すること、また、教師用リソースが豊富なUncoverを使うことで授業準備の時間を短縮し、その時間を生徒に与えるタスクや授業設計に充てることなど、多忙なスケジュールの中でどのように効率的に時間を使うかというアイディアをたくさん共有していただきました。
グループワークや質疑応答では、参加された先生方が活発に意見交換されていた姿がとても印象的でした。
Creating learning opportunities: Getting the most out of Unlock
【James Dunn 先生 - Tokai University】
James Dunn returned to Cambridge Day to give a thought-provoking workshop on incorporating critical thinking into our lessons. James paid particular interest to higher-order thinking skills development, the ability of our students to analyse and evaluate data before creating their thoughts on a topic.
The core of the workshop was for teachers to be able to analyse the textbook they are using to see where the need for supplementation exists. James showed how using a matrix that pitched knowledge usage against cognitive tasks could help teachers to see where additional activities would be needed in their classes to provide the students with a more rounded acquisition of skills.
Teachers were assembled into groups and asked to look at a unit of Unlock Reading, Writing and Critical Thinking skills to highlight the critical thinking skills the unit covered and those that would require supplementing. This task led to a lot of discussions and opened up a new way of looking at textbooks when planning a class.
As with all good things, the workshop came to an end too quickly with certainly a lot of the attendees interested to discuss further the topic of critical thinking in the classroom. We hope that James will be back at the next Cambridge Day to share more of his ideas on critical thinking!
Developing our Students’ Presentation Skills: Step by Step
【Steven Gershon 先生 - J.F. Oberlin University】
英語プレゼンテーションの教え方のコツが学べると人気のワークショップ。
ブレインストーミングなどの準備段階から、順を追って効果的なプレゼンテーションを作り上げ、そして発表する時の工夫まで、プレゼンテーションの教え方をステップ・バイ・ステップでご紹介いただきました。
ますますグローバル化が進む世界で、必要不可欠な英語とプレゼンテーションスキルをどう教えればいいか、その方法を積極的に学ぼうとしている先生方の姿が印象的でした。
英語だけでなく、社会人として必要なプレゼンテーションスキルを教えるためのヒントがたくさんちりばめられ、プレゼンテーションを自信をもって生徒に教えられると感じさせてくれる内容の濃いワークショップでした。
最後に
ご参加いただいた皆さま、お忙しい中誠にありがとうございました。
皆さまから頂いたお声を、一部紹介させていただきます。
“今後の授業を変えていくきっかけをもらえた”
“自分自身のモチベーションが上がった”
“英語教育を本気で改善していく方向性のヒントを得られた”
“他の先生の悩みや工夫を共有できた”
“新しい英語教育の流れを教えてもらえた”
“ワークショップの時間がもう少し長いとうれしい”
“このようなイベントを定期的にしてほしい”
“より多くの教員に参加してもらうよう学校内で工夫します”
“実際のケンブリッジ教材・試験の活用事例が聞けた”
“授業実践のヒントをもらえた”
2019年のCambridge Dayも皆さまのおかげで無事終了することが出来ました。
今後とも皆さまに役立つ情報をお届けできるイベント開催を目指し努めてまります。次回また、皆さまにお会いできますことをスタッフ一同楽しみにしております!