Cambridge Day 東京 2019 イベントレポート
2019.11.13
Cambridge Day 東京の様子
先生方に好評をいただいているCambridge Day。
11月10日に開催されたCambridge Day 東京での様子をレポートします。
基調講演
英語教育を本気で改善するために必要なこと-指導・評価、教材、入試の観点から
【向後 秀明 先生 - 敬愛大学英語教育開発センター長・国際学部国際学科教授】
グローバル化とダイバーシティを絡め、社会情勢の移り変わりとともに今後ますます必要になるであろう英語のスキル、そして英語教育の改革について熱く語っていただきました。
受験を目標とする英語教育から、自身の考えを伝える発信能力も身に付けていくことを最終目標に、実際に授業で取り入れている具体例を挙げ、授業レベルから行える改善案を提示して下さいました。参加した先生方のペアでの話し合いでも、活発に意見交換が行われていました。
最後に、今回の入試騒動にも触れ、複数領域を統合した学習を通し4技能をバランスよく育成する点は変わらないであろう、との見解を述べられました。
向後先生からの質問に参加者から活発に意見が出るなど、先生方の意識の高さも伝わってくる有意義な講演でした。
ワークショップ
ゼロから始めるケンブリッジ教材だけを使用したオールイングリッシュ授業
【中川 千穂 先生 - 工学院大学附属中学・高等学校】
勤務校での「問題」「挑戦」「解決」を色分けされたポストイットに書き、情報共有するアクテビティからスタートした中川先生のワークショップ。日々の業務で多忙な中、CELTAを取得し、Cambridge English School Competition 2019で最優秀賞を受賞するまでの経緯や、英語教育を変えていくために教員に必要なマインドセットなどを実践例を交えながらお話くださいました。
「Uncoverをそのまま使うことで、教員の準備時間も減ると同時に指導力がついていく」と繰り返しおっしゃっていた中川先生。洋書のコースブックを使ったことがない先生でも「私にもできるかも!」と思わせてくれるような熱意溢れるワークショップでした。
学習者同士の対話的な学びを促すアクティビティ
【中川 知佳子 先生 - 東京経済大学】
「ice breakingアクティビティ」として、「あなただったらどっち?」をグループで質問しあい、同じ答えだったら、high five(ハイタッチ)をする活動からスタート。理由を「聞きたい」、「伝えたい」気持ちを起こさせる素晴らしい活動でした。あっという間にあちらこちらで笑顔、笑顔。
英語を話したくても何をどう話せばよいのかわからない学生さんへ、中川先生は「リーディングからスピーキングへ」の流れを授業で実践中。ワークショップでは実際にPrism Reading Book 2のトピック「Traffic Jam」をテーマに、各グループでnegative effects について、以下の手順で話し合いをしました。
- 各自アイディア ⇒ 2. グループでのアイディア ⇒ 3. (英語で)発表
ここでもice breaking アクティビティのように、同じアイディアを出した先生同士でhigh five!
リーディング学習における理論と実践を、テンポ良いアクティビティで体験できるワークショップでした。リーディングから活発的なスピーキング活動へ、参加の先生方にとっては目から鱗の流れだったのではないでしょうか。
Highly Engaging Writing Topics for JHS, HS and College Students
【Curtis Kelly 先生 - Kansai University】
Curtis Kelly returned to Cambridge Day Tokyo to give a deeply thought provoking workshop on how to approach writing classes for 3L learners (students that have low ability, low confidence and low motivation). Curtis told us the key to any lesson with 3L learners is to engage them or prepare for the class to flop. With this in mind Curtis took us through several techniques he has honed over the years to help engage 3L learners and teach them the basics of writing sentences and simple paragraphs. Participants in the workshop took part in several pair work and group work activities that resulted in a lot of smiles and chatter. Surely proof of the engaging nature of the tasks! Curtis also imparted some of his knowledge on the neuroscience behind learning to help explain why certain tasks are more likely to provide better results than others. A lot of fun was had and teachers that attended the workshop left with a lot of new ideas to put to use in their classes when tackling writing classes with 3L learners.
Developing our Students’ Presentation Skills: Step by Step
【Steven Gershon 先生 - J.F. Oberlin University】
ブレインストーミングなど準備段階から、順を追って効果的なプレゼンテーションを作り上げ、発表する時の工夫まで、プレゼンテーションの教え方をステップ・バイ・ステップで丁寧に紹介してくれたSteven先生。
参加した先生方が、グローバル化する世界で必要な英語スキルの教えかたを積極的に学ぼうとしている姿が印象的でした。
最初は、プレゼンテーションを効果的に教えることができるかと不安をにじませていた先生方も、最後には、自分たちも自信をもってプレゼンテーションを生徒に教えることが出来るんだと自信を持たせてくれるヒントがたくさん詰まったワークショップでした。
Creating learning opportunities: Getting the most out of Unlock
【James Dunn 先生 - Tokai University】
As a specialist in Critical Thinking at Tokai University, James Dunn introduced the concept of Critical Thinking with the example of looking at used golf clubs at a store that morning, as different skills are needed to judge whether a price is good or not for the items.
He then illustrated the importance of Critical Thinking skills for HS students when taking standardized tests as more than ever, they need to analyze and evaluate information in questions to give the best answers with reasoning. He then moved on and used examples from his university curriculum to analyze one of the units of the Unlock series, comparing the content with the Bloom Taxonomy. He showed teachers supplementary materials created for their university classes to help make up for the missing skills in that particular unit.
As evident with the hands on approach by James Dunn in the workshop with teachers trying to create materials, this was a truly interactive workshop which had made teachers more aware of the importance of Critical Thinking, plus the importance of getting their students aware of Critical Thinking as a vital skill for them to achieve their goals, both academically and beyond.
Grammar in Use を用いた中高生向け英語指導
【斉藤 淳 先生 - J PREP 斉藤塾】
前半では、斉藤先生の生い立ちから現在に至るまでの経歴を紹介。人生の様々なステージで常に「英語」が大きく関わっていたそうです。特に Grammar in Useとの出会いが印象的でした。ご自身の経験を基に、現在も斉藤先生の英語塾では中高生が Grammar in Use を使っています。
後半では、Grammar in Use を用いた指導法を「Unit 3: I am doing/I do」を使って紹介。
1. 左側のページ(文法解説)をひたすら音読する
2. 右側のページ(練習問題)の答えは全文で書くようにする
フルセンテンスで答えることの重要性を説明されました。
Grammar in Useの良さを熱弁。「例文が意味のある文章で成り立っている。単なる穴埋め問題ではない。いろいろな場面で実際に使う例文が使われている」と、Grammar in Use をこよなく愛す斉藤先生の英語指導の垣間見る機会となりました。
最後に
ご参加いただいた皆さま、お忙しい中お越しいただき誠にありがとうございました。
ここに皆さまから頂いたお声を、一部紹介させていただきます。
“予約が埋まりやすいので、もう少し頻繁に開催してほしい”
“実際に授業をしている先生の実践例が聞けたことが参考になった“
“参加者の方々の意見も併せて、講師の先生方から有益なお話を聞くことが出来て勉強になった”
“1日で多くの分野の見識を広げられた”
“The great teachers and new information.”
“明日からでも使える情報がたくさんあった“
“CUPのCourse bookのデジタル教科書のコンテンツが知りたい”
“具体的にAll Englishで行う授業を見てみたい”
“I really enjoyed meeting up with real English educators.”
“There are various programs that we can choose from!”
“著者に会って直接教材について話を聞けたことがよかった”
今年のCambridge Dayも残すところ、福岡と大阪の二か所になりました。
満席間近のため、ご興味ある方は早めのお申し込みをお待ちしております。