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【イベントレポート】Cambridge Day Tokyo 2023 第二弾

2023.11.06

東京開催第二弾

11月5日(日)、Cambridge Day Tokyo 2023を開催しました。今年3月に続いて東京での開催第二弾となりました。当日は天候にも恵まれ、今回も多くの先生方、教育関係者の皆さまにご参加いただき、大変にぎわいました。

基調講演

なぜ令和の教育改革なのか、GIGAスクール構想なのか ~英語教育関係者に知ってほしい教育改革の背景~

武藤 久慶 氏 (文部科学省 学校デジタル化PTチームリーダー)

基調講演では、英語教育者として知っておきたいGIGAスクール構想の背景や現状等をお話いただきました。

  1. 教育改革の背景‐6つの外的トレンド
  2. データで見る我が国の教育と社会
  3. 令和の日本型学校教育
  4. 日常的な活用が進んでいる学校の様子

1、2 では豊富なデータと共に、今後の未来を担う子どもたちが置かれるであろう環境、求められる要素、ICT活用の担う役割をお話いただきました。3 では従来の「日本型学校教育」から「令和の日本型学校教育」の実現に向けたICTの活用方法など具体例に提示いただき、4 では現場での活用例を豊富な写真と共にご紹介いただきました。途中「メディアの方が入っているので言葉に気を付けます」とおっしゃいつつ、ここでしか聞けない裏話もお話いただきました。

講演後には多くの参加者が質問のために残って列をなしていました。

最後に登壇者の武藤氏から、「英語とICTは親和性が高い、英語の先生方の今後の意識改革に繋がれば」というコメントを頂きました。

グループワークショップ

Group A:世界が認める教授法 - CELTAのエッセンスを生かした授業づくり

松本 悠暉 先生 (高槻中学校・高槻高等学校 - Cambridge Better Learning Partner 英語科教諭、CELTA)

CELTAの教授法を用いて、どのようにレッスンを作り上げ実現させるかについて、とても興味深いデモンストレーションを行ってくださいました。

セッションは参加者同士がペアを組み、松本先生に関する情報を共に推測するというウォーミング・アクティビティから始まりました。クラシカルなこのCELTA流のアクティビティを通して、松本先生は一瞬で今後のペアワーク・アクティビティの基礎となるペア同士の良好な関係性を築く方法を見せてくれました。

中盤ではファストファッションをトピックとしたpre-reading taskの進め方を示しながら、CELTA流の生徒を中心に置いた授業についても説明してくださいました。参加いただいた先生方は、ステップ・バイ・ステップで生徒にとってトリッキーな語彙を引き出し、その後その語彙を理解しているかコンセプト・チェックする方法を会場で学んでいました。

ワークショップの最後には、会場の先生方が2人1組になり、どうすれば高校生の心に響くような形で、収入の減少と支出の増加という考えを組み立てることができるかを考える場面もあり、盛り上がっていました。非常に実践的で学びの多いセッションに、刺激を受けた先生方が多かったようです。

Group B:近大附属、激動の5年を楽しくオープンに振り返る

古川 英明 先生・大川 稔和 先生  (近畿大学附属高等学校 Cambridge Better Learning Partner、CELT-SCELTA、Train the Trainer)

2018年に英語特化コースがスタートし、やはりAccuracy だけではなかなかFluencyにもっていくのは難しいという考えもあったことから、2020年頃からCommunicative approachの授業に変わっていった様子を話していただきました。

CELT-SやCELTAを取得した先生方の授業がどのように変わっていったか、指導者が学び続けることがどんなに大切かということを、何度も伝えていらっしゃいました。

課題・評価の可視化とそれをまた生徒にも共有すること、students centered の授業をすること、授業のどのタイミングで生徒に話をさせ、どういう時に日本語を使わせるかも考えて変えていったとのことでした。

そして、"Love your mistakes (間違ってもいいんだよ)"という心理的安全性を担保して授業を進めることもベースとしており、生徒が活動しやすいように先生方が工夫をしている様子が伝わってきました。

また、この教え方の変化により、英語の外部試験でも成果がでているということを数字で明確に見せてくださいました。

Q&Aは、どの学年でどの教材を使用しているか、検定教科書はどう使っているか、試験・評価はどうしているのか、生徒の反応も含め多くの質問が飛び交い、活発なセッションの時間となりました。

 

Group C:The ゾウ in the room: Using Japanese in the English classroom

Allen Davenport (Professional Learning and Development Manager at Cambridge University Press & Assessment)

Allen conducted an insightful and interactive workshop with the above title to highlight the fact that it is acceptable, and sometimes beneficial, to use Japanese when teaching learners English in the language classroom.

During the session, Allen used examples of Japanese words and phrases to demonstrate that the use of the mother tongue in English classes can encourage learners to better understand the target language, eliminate misunderstandings of similar sounding words in both languages but carry different meanings, and also enables teachers to pinpoint if the lack of understanding of a task was the issue when learners are unable to carry out a task instead of common perception that they do not have the English skills necessary to do so.

The frequent discussions and feedback amongst the teachers attending this session enabled them to experience firsthand the concept of the workshop and allowed them to better understand how to incorporate these into their own classes.

 

Group D:全国初の小・中・高一貫校での英語教育~12年を通して、どう子供たちを育てるか~

佐藤 正 先生、菅原 有依子 先生 (東京都立立川国際中等教育学校 英語科教諭)

全国初の公立小中高一貫校であり、国際を冠した学校として、12年を通しての英語教育への取り組みや今後の課題を詳しくご紹介いただきました。

中高一貫では、大学受験に対応できる英語力をつける、実践的な英語力を高め国際社会で活躍できる生徒を育てることを目標に、卒業までにCEFR B2レベルを目標に掲げ、中1~高1まで毎年ケンブリッジ英語検定を受験して英語力を測っていること、帰国生枠と一般クラスで教科書と洋書副教材の使用時間を変えるなど、生徒に合わせた授業実践を共有いただきました。充実したALTによる指導や、英語劇や留学などの英語関連行事に力を入れているお話もお聞かせいただきました。付属小学校では、帰国生枠と一般クラスで洋書とオリジナル教材の使い分けをしていること、授業での工夫や探究型の授業実践を共有していただきました。試行錯誤しながら一生懸命に取り組んでいらっしゃる小学校の先生方とALTについてもお話しいただき、熱心に耳を傾ける参加者が印象的でした。

今後は、中等と小学校で密な連携を取り、12年間計画をさらに意識して取り組んでいきたいと抱負も語っていただきました。

最後に、学校で取り入れている英語小説や絵本、生徒のEssay writing、オリジナル教材をご紹介いただきました。質疑応答でもたくさんの質問が飛び交う学びの多いワークショップでした。

 

最後に

今年もまたご参加いただいた先生方からうれしいコメントをたくさんいただいております。

  • 他校の様子がわかりよかったです
  • たくさんの刺激と教授スタイルがあることを知れた
  • CELTAに興味をもちました
  • 周りの先生方にも刺激をもらうことができて良かったです
  • 充実した内容で学びがありました
  • 日々変化していく中で一教員として果たす役割について考える良い機会となりました 他

改めまして、お忙しいところご参加いただきまして、本当にありがとうございました。少しでも役立つ情報をお届けできておりましたら幸いです。

 

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