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Cambridge Day Online for Primary Teachers – イベントレポート

2022.07.25

Cambridge Day Online for Primary Teachers 小学校の先生のための英語教育セミナーの様子

お申し込み開始からほんの数日であっという間に満員になってしまったCambridge Day Online for Primary Teachersの様子をレポートします!

 

基調講演

「言語活動を通した」指導の具体例及び「Can-doリスト形式の学習到達目標」の設定と活用のあり方

直山 木綿子 先生(文部科学省初等中等教育局  視学官

文部科学省の資料『令和3年度「英語教育実施状況調査」概要』を基に調査結果のポイントと解説をしてくださいました。

「Can-Doリスト」形式による学習到達目標を設定しても、それを生徒に伝えずに評価をすることは抜き打ちテストのようなものであり、目標は掲げるだけではスローガンになってしまうので、生徒と共有することが大切であるとお話しされ、またその目標をどれだけ達成できたか、達成できていないかをきちんと把握しなければいけないとおっしゃっていたのが印象的でした。

「言語活動」とは何か、「言語活動を通して」とは具体的に何を意味するのか、そして言語活動の設定のポイント「必然性、相手意識、ほんもの、コミュニケーションの楽しさや意義」について解説し、特に「ほんもの」であることの大切さを教えていただきました。

大分県の小学校の実際の授業の様子を観た後、それを基に言語活動について具体的にご解説いただき、実際の授業で押さえておくべきポイントを具体例を交えてとても分かりやすくお話くださり、多くの先生方が頷きながらとても熱心に聴いていらっしゃいました。

ご講演内容だけでなく先生が実際に教えていらっしゃった時のお話の中からも直山先生のお人柄が伝わってきて、終始とても温かく、あっという間の2時間となりました。質疑応答では非常に多くの手があがり、限られた時間の中で直山先生が具体的な例を挙げて一つ一つとても丁寧にご回答くださっていたのも印象的でした。

ご講演の中でご紹介くださった「Can-Do形式の学習到達目標作成とその活用」の動画はこちら

 

全体ワークショップ

コミュニケーションを育む授業づくり:活動のリンク、反復を通して自分の考えを伝える指導法

佐藤 久美子 先生 (玉川大学大学院教育学研究科 名誉教授)

言語活動を推進するための授業つくりのポイントを5つご紹介くださいました。

歌を導入する際のポイントを低学年、中学年、高学年と分けてご紹介いただくだけでなく、検索方法なども具体例と共にご紹介いただいたり、Small talkを盛り上げるポイントなど、具体例満載のワークショップでは、メモを取っている先生方が多く見られました。

単語やフレーズをチャンツで導入し、生徒にYes/Noを使って立ち上がってもらい、クラス全体が自分の意思を表現する実際の様子を動画でご紹介いただいたり、絵本を使って言語活動に繫げる具体的な方法を教えていただき、実際に参加者の皆様にご参加いただき体感していただくなどして、大変盛り上がりました。

児童を巻き込んでチャンツや絵本を「言語活動」につなげるという視点は、ご参加いただいた皆様から、「2学期を待たずして実践したい!」など、ポジティブなコメントを多くいただきました。

佐藤先生がご紹介くださった絵本『Cambridge Reading Adventures (CRA)』はこちら

グループワークショップ

グループA 小学生に英語を教えるためのレッスンプランの作り方 

ネーナ ニコリッチ 細中 先生 (神田外語大学大学院講師)

約40年以上の英語教授経験を持つネーナ先生から、レッスンプランの組み立て方をご紹介いただきました。

人や物が行き交う現代においてコミュニケーションはとても重要であり、文化や言葉が異なる相手とコミュニケーションをとる時は自分を表現すること、相手に共感することを大切に、日々のレッスンをどのように組み立てているかお話くださいました。

ウォームアップとしてスモールトークやクラスルームイングリッシュをルーティン化し児童に自信をつけさせること、前回の授業内容を復習する時は他教科で習った知識を生かして、興味を惹きつける写真を取り入れるなど、多くの授業づくりのヒントをご提示くださいました。

情熱的で経験豊富なネーナ先生のお話に、参加者の皆さんがメモを取りながら熱心に耳を傾けていました。

グループB Guess What!CLILセクションにおける児童の学び

ウォルフ 佳代 先生(四天王寺小学校)

四天王寺小学校の英語の授業内で実践されているCLILについて具体例をお話いただきました。

自分が住む場所のゴミの分別について子供たちに調べさせて学んだ後、今度はどんなものがリサイクルされるのかに発展させて学習させるという活動をたくさんの写真と共にご紹介いただき、「燃えるゴミ」を”Burnable”ではなく”Fire”と自分たちが知っている単語を駆使して取り組んでいる様子が印象的でした。

ワークショップでは、CLILとして世界各地の雨温図と食べ物や建物をマッチングさせるアクティビティを参加者の皆様に実際に体験していただきとても盛り上がりました。「CLILは内容だけじゃない、言語だけでもない」ということを意識していらっしゃるのが随所から伝わってくるワークショップでした。

「ターゲットセンテンスは知っている」という英語経験の多い児童も、「内容」についての学習によって知的好奇心がかきたてられ、さらに理由などを自主的に英語で表現しようとする場面が見られ、児童間の英語力の差、英語に対するモチベーションの差が縮まるのもCLILを導入するメリットだとお話くださり、なるほどと頷く先生方が多く見られました。

最後に

今回初めて小学校の先生方に特化したCambridge Dayをオンラインにて開催しました。

土曜のお忙しい中ご参加くださった皆様にとって、少しでも「参加してよかった」と思っていただけるイベントとなっておりましたら、スタッフ一同とても嬉しく思います。

 

「具体例が多くてわかりやすかった」

「ずっと悩んでいた言語活動がわかるようになった」

「とても分かりやすく、自身が行っている授業を見直そうと思いました」

「2学期を待たずして、すぐにでも実践したいと思いました」

「迷っていたことが吹っ切れました。」

「がんばろう!と思えました」

ご参加いただいた先生方から、嬉しいコメントをたくさんいただきました。

この度は、ご参加いただき本当にありがとうございました。

 

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