【文部科学省採択プログラム】2020年度ケンブリッジ大学出版英語教員研修の結果報告
2021.05.25
ケンブリッジ大学出版は、2019年度及び2020年度の二年間にわたり、生徒の発信力強化のための英語指導力向上事業「中・高等学校オンライン・オフライン研修」を文部科学省から受託しました。2021年度同事業においても受託予定先として選定されています(2021年5月末現在)。
<78%の高い修了率を記録、9割が研修内容を授業に活用したいと評価>
ケンブリッジ大学出版は、2019年度、2020年度と2年連続で本事業を受託しました。2020年度は研修に参加した551名のうち428名(78%)がプログラムを修了しました。この値はオンラインコースの平均修了率と比べて高いものとなりました。
※一般的に無料コースの平均修了率は15%、学位の取得に必要な必修コースは78%と言われています。
研修前は、スピーキングを指導するとき、多くの教員は正確さに焦点を置き、日本語の使用に頼ってアクティビティを準備・実施していました。また、ライティングを指導するときは、生徒の課題をすべてチェックする時間がとれないことを案じて、アクティビティを行うことを躊躇していました。
しかし、本研修を通して、アクティビティを活性化させる方法やフィードバックの与え方を学び、研修後のアンケートでは、受講者のほとんど(89%)が本研修からのアイデアを自分の授業で活用する予定だと回答し、多くの受講者(66%)が本研修のおかげで英語の指導の自信が増したと回答しました。
受講者のコメント
本研修の受講者からは、以下のような声が寄せられました。
- 授業を向上させるヒントをたくさん得ることができ、振り返る良い機会となった。この研修を通して学んだことを、自分のクラスに取り入れたいと思う。
- この教員研修で学んだことが、私の指導スタイルを良い方向に変えることは間違いないと思う。
- 生徒の英語力の中でも、特にスピーキングとライティングのスキルが向上しているのが分かる。
- 私がこの指導法を試し始めてから、生徒たちに大きな変化があり、英語で話したり書いたりすることが好きになっている。『英語で話したくない』とか『英語で書くのは好きではない』とは言わなくなった。いつでも英語で友達と話したり書いたりすることを楽しんでいるように見える。
ケンブリッジ大学出版の英語教員向け専門能力開発プログラムは、知識の構築だけでなく、教員としての成長、授業での学習成果、そして研修終了後もその学習成果の継続的な反映が期待できる実践の原理に基づき開発されています。
英語指導力向上事業「中・高等学校オンライン・オフライン研修実証事業」
本事業は、生徒の「話すこと」「書くこと」といった発信型の技能に課題があることを踏まえ、中・高等学校の英語教員の過重な業務負担となることなく、英語教授法等の理論に基づいた効果的な指導法を身に付けるように、オンラインと集合形式で行う研修を融合した指導力向上研修を実施しその効果を検証する、文部科学省の事業です。新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年度は全てオンライン形式で実施しました。